令和7年度 施政方針及び予算総括説明

第1章 施政方針及び予算の概要について

1 施政方針について

   令和7年第2回五泉市議会定例会におきまして、新年度予算案をご審議いただくにあたり、市政運営に臨む所信を明らかにし、市民の皆さま並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと思います。

   変化・変革の年、物事を新しくスタートする年と言われる巳年。巳年いわゆる干支は12年に1回、回ってくるわけですが、暦が存在し、過去から数多の出来事、事件が歴史として刻まれ、この令和7年もきっと後世の人たちが歴史の1ページとして評価される1年であることを望みます。

   今年はご承知のとおり、先の世界大戦後80年となります。未だロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、世界では無辜(むこ)の命を奪う戦争、紛争が続いています。私たち日本人には遠い国の出来事だと思っている節がありますが、世界の混乱が私たちの生活にも及び、原油価格や食糧・原材料等の高騰による影響は多大なものであります。皆が世界平和を祈り願うことも大切ですが、実際に行動を起こすことが何より大切であります。

   私たちは歴史や今までの道理や教訓をこれから何に活かしていくか。まさに巳年のヘビのごとく変化の年にどう呼応し前を向いて取り組んでいくか。変化に対応できなければ成長は見込めず持続さえもできず埋没の運命へ至ることになるかもしれません。そうならないために常に自身も含め各々が感度のいいアンテナを高く張り、社会の変化や市民の声・ニーズを収集し、新しい着想と発想を大いなる情熱をもって取り組んでいくことこそが私に課された責務と思います。

   さて、私が令和4年1月に市長就任し3年が経ち、実質今年が最後の年であります。就任以来、四六時中わが五泉に熱い思いを抱き、あっという間の時間の経過でした。行政経験のない民間出身の人間が五泉市政という重責を担わせていただき、市民はじめ市議会議員の皆さま、職員の皆さまに心から感謝と御礼を表します。市民の皆さまから評価や叱咤激励をいただき、「今までと変化しつつ、何か将来に展開ができる五泉市」への期待感の高まりに日々、責任を感じ、身が引き締まる思いやプレッシャーとともに、私の大いなる情熱に昇華しています。

   引き続き市長任期最終年を私がこれまで培ったビジネス経験、ノウハウ、知見や多方面の人的ネットワークをフルに活かし、また愛する五泉の将来のためと奮い立つ産業界や市民の皆さまとともに、新しい着想と発想を大いなる情熱をもって、粉骨砕身、五泉のトップセールスマン、マーケッターとして「訪れてよし、住んでよし」の新潟県一番のまちづくりにまい進いたします。

 

   令和7年度は、第2次総合計画後期基本計画の4年目となります。また、令和8年1月1日には、旧五泉市と旧村松町が合併し20年となります。今までにおいても市民の声やニーズを汲んで色々な取り組みがなされ、市民生活の向上や市民一人ひとりの幸福の増進を進めてきました。私は第2次総合計画後期基本計画のテーマとは別にそれぞれのテーマをよりフォーカスし柱となる重要施策を毎年の施政方針で掲げています。

   令和6年度の施政方針では次の5つのテーマを掲げました。1.こどもどまんなかづくり、2.健康笑顔づくり、3.安全安心づくり、4.交流活気づくり、5.将来の安心環境づくりであります。

   令和7年度はそれぞれのテーマを深化させた上で、私たちを取り巻く社会や市民の意識、外部環境の変化をとらえ、五泉市を大いなる情熱をもって支えてくださる皆さまの声に傾聴し、市民のニーズや物事の本質を究めた今年度の重点施策5つの柱として立案いたしました。

 

一つは、「独り独りがつながり『わ』になるまちづくり」であります。

   先ほど申し上げましたとおり、合併後20年となりますが、現在の石破内閣においても地方創生を掲げ、地方の少子高齢社会の打開のため国家の重点方針として位置づけ、諸政策を推進しています。わが五泉市はこの20年間で人口は約12,700人の減少の一方で、世帯数は約1,300世帯増加しています。そのうち、独り暮らしの高齢者等が増えています。近年まで新型コロナウィルス感染症によるパンデミックによって人と人の接触、コミュニケーションが制限、遮断され、今までの地域社会や生活の様式に変化が生じ、未だ従前に戻っていません。インターネットやスマートフォンなどITを通したコミュニケーション社会が進行する中で、情報収集弱者、いわゆるデジタルデバイドの高齢者等が災害や市が発する情報を居ながらにして得られるように、令和6年度の防災情報等戸別受信システムの実証試験の結果を踏まえて、戸別受信機を無償貸与します。また、従前より、多世代が同居する住居建設等に対して支援を行っていますが、家族の居住の変化にあわせ祖父母等住居と隣接地での住居建設に対して同様に支援を拡充します。出生数の減少は最も顕著であるため、令和6年度の重点テーマの「こどもどまんなかづくり」を引き続き推し進めるとともに、結婚を希望する男女へ、より出会いの場を積極的に提供し婚活を進めるため、新潟県が力を入れて取り組む新潟県婚活マッチングシステムの登録料を助成します。

   また、市内4校の小学校に適応指導教室を新設し、不登校の児童生徒の居場所づくりや学校への復帰を支援し、こどもへつながる「わ」になるように取り組みます。

   決して独り独りが孤立することなく、SDGsが目指す「誰一人取り残さない」社会、独り独りがつながる「わ」になるまちづくりに取り組んでまいります。

 

主な事業・施策

・デジタルデバイドの高齢者向け戸別受信機の無償貸与

・グランドファミリー(多世代)住まいる事業の拡充

・新潟県婚活マッチングシステム登録料の助成

・小学校4校に適応指導教室の新設

 

二つ目は、「『緩和』と『適応』で気候変動に対応するまちづくり」であります。

   近年の酷暑、短時間の大雨や大雪など異常気象は常態化してきたと言っても過言ではないと思います。地球温暖化が叫ばれて久しく、いまや地球沸騰化とも言われ過去にない気候変動を実感します。市民の皆さまへは令和7年4月から新たなごみの中間処理施設「クリーンセンターあがのがわ」の本格稼働にあわせてプラマークごみの分別・リサイクル化や有料指定ごみ袋導入によるごみの減量化にご理解とご協力をいただき、将来の地球環境、愛する五泉の自然環境を後世へ持続させるため二酸化炭素の排出を極力減少させる取り組みを行ってまいります。尋常でない気候変動に対し、いかに対応していくかがこれからの大きな課題になってきています。近年、ここ五泉において大災害は起きていませんが前述のとおり尋常でない気候変動による大雨、洪水等に対する危険度、想定を見直し、従前の災害ハザードマップを全面改訂し市民の皆さまへ周知、啓発を行います。年々酷暑が進む気候変動に少しでも緩和となる生活を送っていただくように住民税非課税の高齢者世帯及び障がい者世帯等へエアコン購入費を助成します。また、災害対応機材として軽自動車のトイレカー1台を導入します。科学技術、IT等をもってしても気候のコントロールが現代では不可能で、今後よりリスクが顕在化する気候変動に対して、「緩和」と「適応」で対応するまちづくりに取り組んでまいります。

 

主な事業・施策

・クリーンセンターあがのがわ稼働による分別リサイクル、ごみ減量化推進

・災害ハザードマップの全面改訂

・高齢者世帯(住民税非課税)及び障がい者世帯等へのエアコン購入費助成

・災害対応機材としてトイレカーの導入(令和7年2月補正予算上程、繰越事業)

 

三つ目は、「活力ある将来の人材づくり」であります。

   私が県や全国市長会等で話を伺っていると、活気があるまちは市民の皆さまの参加や協働の意識が強いことが源になっていると感じます。これからの変化の時代に対応し、産業や地域の活性化や活力ある将来の社会の形成のため自主的・主体的にがんばる人材づくりを支援します。現在、中学校の部活動地域移行に取り組んでいる中、スポーツ活動を通して将来のスポーツへの夢や人格形成等の醸成の一助として、軟式野球、陸上、柔道の3競技を追加し中学生の選択肢を広げます。市民活動団体等が身近な地域の活性化、自主的・主体的に取り組む事業に将来の五泉の人材となる子どもの参画を促すため「がんばる地域応援事業」の助成・支援期間を拡充します。また、商工業において創業起業者向けに創業塾を開催し、創業まもない人や起業に大いなる情熱をもって挑戦する人を支援します。将来高齢化が進む中、令和6年度は介護人材の確保の支援、さらに令和7年度からは、定着を図るため、市内の障害福祉施設等の事業所に対し職員の資格取得や研修費等の経費を助成します。人あっての五泉市、これからの活力ある五泉の将来を担う人材づくりを推進してまいります。

 

主な事業・施策

・中学生の地域スポーツ活動の場の拡充

・子どもが参画するまちづくり活動に「がんばる地域応援事業」の助成拡充

・地域活性化を担う創業起業者の支援

・障害福祉人材の資格取得等経費の助成

 

四つ目は、「これからの10年へ~未来に(つな)ぐまちづくり」であります。

   合併20年を迎える令和7年度において、五泉の未来に(つな)ぐこれからの10年を見据えた展開は重要であります。第2次総合計画の各施策について、PDCAのC、効果測定と評価を確実に行い、中長期の視点をもって令和9年度からの第3次総合計画の策定に着手します。現在、国を挙げて取り組むDX(Digital transformation)は行政のみならず産業においても著しく、農業分野でのドローン等を使用したIT、機械の活用、いわゆるスマート農業に対応した持続的な農業経営づくりの強化に対して支援事業の助成を拡充します。他自治体において研究や、一部では導入されているパークPFI(Park-Private Finance Initiative)いわゆる公募設置管理制度を村松公園(ふるさと会館)に活用できるかの検討を行います。これは管理者である行政において、財政負担の軽減を図りつつ民間の優良な投資を受けて公園の質、利便性、収益性を向上させるもので、制度活用の検討としてプレサウンディング調査、事業化の可能性等の調査を行います。今後、市所有施設等の運営のあり方について検討する端緒と考えます。五泉市内にはニットをはじめ多種多様な事業者がそれぞれのマーケティングにより商品やサービスを開発し提供していますが、昨今の顧客の志向変化や多様化に対応した商品、サービスを市内の複数事業者がコラボレーションし開発し創出することに対し支援します。また、五泉への交流人口が増加する中、五泉のランドマークであり五泉観光のゲートウェイのラポルテ五泉にある観光案内に多言語対応AIインフォメーション端末を導入し、さらなる交流人口の増加と台湾をはじめとするインバウンドの案内に対応します。今後、蛍光灯の生産が取りやめとなることを契機に市所有施設照明のLED化を計画的に進めます。令和7年度は、市役所庁舎5階、福祉会館の照明のLED化を実施します。また、消雪パイプ整備事業は国の補助を受けながら実施していきますが、従前より町内会等が管理する市道の消雪パイプの修繕費等に対し助成します。

   行政におけるDXの推進は標準準拠システム移行に鋭意取り組みを図っている中、市民の利便性向上のためキャッシュレス決済の導入や地理情報システムの更新を行い、情報の一元管理を図り市民サービスの向上に努めます。将来に向けた新しい取り組みを通して、これからの10年へ未来に(つな)ぐまちづくりを目指してまいります。

 

主な事業・施策

・第3次総合計画の策定着手

・スマート農業(機械)に対応した強い農業経営づくり支援事業助成拡充

・村松公園パークPFIの検討

・市内複数事業者によるコラボレーション商品開発費への助成

・ラポルテ五泉に観光案内としてAIインフォメーション端末導入

・市施設の計画的なLED化

・町内会等管理消雪パイプの修繕費の助成

・DXの推進によるキャッシュレス決済導入及び地理情報システム更新

 

五つ目は、「瞳輝く笑顔あふれるまちづくり」であります。

   令和6年11月にこどもが主役で議員となり、こども市議会を開催しました。こどもが安心して集える居場所創設の意見はじめ多様な意見等が寄せられました。また、子育て世帯のニーズ調査においても同様の声があり、このたび、民間企業の施設を行政が運営する新しい官民連携、協働によるこどもの居場所を令和7年度中に新設します。また、従前の保健センターを改修し、「子育て世代包括支援センター」と「子ども家庭総合支援拠点」の機能を併せもつ、こども家庭センターを新設し、親子がにこにこ笑顔あふれる「こどもどまんなかづくり」を推し進めます。また、市民老若男女の皆さまがスポーツを通しての健康づくりにおいて良好な施設環境の維持は重要であります。市の財政状況等を鑑み、体育施設をはじめ全公共施設を対象に個別施設計画を策定し存続の可否や修繕の必要性を判断し運営をしていますが、今般、想定にない大規模な損傷や不具合が発生したため、従前の個別施設計画の再検討や新規施設計画検討を一時休止し、総合会館大ホールの大規模改修を最優先とし実施設計に着手します。総合会館大ホールは市内外の各種スポーツ大会の開催や市民の日常的な練習場となっており修繕が急務であります。また、陸上競技場のトラック整備や村松武道館のトイレ洋式化等、体育施設の改修を実施します。日中において、定時制路線バス「ふれあいバス」や予約制乗合タクシー「さくら号」等の公共交通や民間タクシーにより市民の移動手段が確保されているものの、深夜や早朝において交通空白となる時間帯での移動手段としてタクシー運行による利用実証事業を試験的に行います。

   また、令和6年度に実証的に着手した有機米生産を推進し、五泉米のイメージアップ、ブランド化を図り付加価値を高めるとともに小中学校等の給食米での使用を促進するため、国のみどり食料システム戦略に呼応し、令和7年度中にオーガニックビレッジ宣言を行います。五泉に住むこどもから高齢者まですべての市民の皆さまが瞳輝く笑顔あふれるまちづくりに取り組んでまいります。

 

主な事業・施策

・官民連携・協働によるこどもの居場所の新設

・こども家庭センターの新設

・体育施設等の改修

・深夜早朝の交通空白時間帯でのタクシー利用実証事業

・オーガニックビレッジ宣言

 

   以上の重点テーマの推進を第一に、また、第2次五泉市総合計画後期基本計画および今年度展開した事業・施策のPDCAサイクルをまわし全庁体制で取り組んでいくとともに、未だ止まらない物価高騰の対応や低所得の高齢者、障がい者、ひとり親家庭等への十分な支援等、また、予期せぬ自然災害の発生や長引く経済の低迷による市民生活への影響など、目まぐるしい社会変化への迅速な対応や将来へ持続するための投資等に、財政調整基金の取り崩し等財政措置を柔軟かつ慎重に行うこととしますが、常に健全財政の維持に努めてまいります。

   人口減少等による税収や国からの交付税等の減少が見込まれる中、財源の確保についてはあらゆる角度から国や県等の補助を得られるよう、また民間企業等との連携、協働を積極的に推進し、優先度を明確にした上で限られた財源をもって創意工夫し、取り組んでまいります。

   今後も目先の問題課題や将来、未来に続く輝かしい五泉市のさらなる飛躍のため力を尽くしてまいりますので、皆さまから一層のお力添えを賜りますようお願い申しあげます。

2 予算の概要について

(1)一般会計

   予算規模は、7会計で418億3,760万1千円となり、10億2,991万6千円、2.4%の減であります。

   このうち一般会計は、8億1,000万円、3.1%減の253億7,000万円、借換債控除後は1億4,837万6千円、0.6%減の227億3,631万4千円であります。

   一般会計以外については、6会計の合計で164億6,760万1千円となり、前年度に比べ2億1,991万6千円、1.3%の減となりました。

1 歳入

   市税は、個人市民税、法人市民税、固定資産税などの増により6.8%増の53億9,153万円、地方消費税交付金は6.4%増の11億9,650万円、地方交付税は0.8%増の78億100万円、市債は30.0%減の39億8,918万6千円を見込みました。

   なお、消防救急デジタル無線設備更新に係る費用や、携帯電話を持たない高齢者世帯等に対し、災害情報などを確実に届けるための戸別受信機整備など、市民の安全安心な暮らしを守る対策を講ずるため、財政調整基金を2億円繰り入れることといたしました。

2 歳出

   総務費はDX(デジタルトランスフォーメーション)推進事業や選挙運営事業の増などにより18.1%増の25億9,767万9千円、民生費は障害福祉サービス費給付事業の増などにより6.2%増の83億303万3千円であります。

   衛生費は五泉地域衛生施設組合負担金の減などにより42.1%減の19億9,881万3千円、農林水産業費は県営事業負担金の減などにより9.6%減の9億733万円であります。

   消防費は、消防救急デジタル無線設備更新や、戸別受信機整備の増などにより63.6%増の13億2,524万4千円であります。

   教育費は五泉東小学校空調設備改修工事や五泉中学校グラウンド整備工事の完了などにより6.5%減の18億1,195万9千円、公債費は借換債の減などにより11.3%減の51億567万3千円であります。

   また、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、農業者資材高騰対 策支援事業や保育園・小中学校の給食費支援事業に9,146万円を計上したところであります。

(2)特別会計

1.国民健康保険事業

    予算総額は、歳入歳出それぞれ45億7,368万9千円であり、前年度対比0.7%の減であります。

    減額の主な理由は、国民健康保険事業費納付金の減少によるものであります。

2.介護保険事業

    予算総額は、歳入歳出それぞれ61億6,648万1千円であり、前年度対比1.0%の減であります。

3.後期高齢者医療事業    

予算総額は、歳入歳出それぞれ7億1,165万円であり、前年度対比3.8%の増であります。

増額の主な理由は、後期高齢者医療広域連合納付金の増加によるものであります。

4.水道事業

    予算総額は、18億4,324万1千円であり、前年度対比8.5%の減であります。

 減額の主な理由は、建設改良費の減少であります。

5.下水道事業   

予算総額は、31億6,760万2千円であり、前年度対比0.7%の増であります。

   増額の主な理由は、建設改良費の増加であります。

 

第2章 具体的な施策について

1 笑顔あふれる いきいきのまち 【いきいきの泉】

(1)子どもたちが明るくいきいきとしているまちづくり

   GIGAスクール構想第2期に入った中で、児童生徒が情報や情報技術を適切に活 用し、学習意欲が一層高まるよう、引き続きICT環境の整備に努めるとともに、ICT教育をさらに推進していきます。

   特別な支援を必要としている児童生徒に対して、一人ひとりのニーズに合ったきめ細やかな教育を行うための環境整備を行っていきます。

   不登校児童生徒を学校や社会につなげていくために、新たに小学校4校に適応指導教室を開設するとともに、支援体制の充実を図ります。

   地域全体で子どもたちの成長を支えるため、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動本部との両輪で、引き続き地域と学校の連携・協働を進めます。

   子どもたちが安全かつ快適な環境で教育を受けることができるよう、計画的に学校施設の維持改良を行ってまいります。

(2)ともに学び生きがいをもてるまちづくり

   市民の誰もがいつでも、どこでも学べ、学んだことを教えあう喜びを実感できるまちを目指し、生涯にわたり学びを継続できるよう支援してまいります。

   生涯スポーツの推進につきましては、市民が笑顔で健康増進・体力づくりを行うため、スポーツ教室等を開催するとともに、地域おこし協力隊を任用し市民のスポーツ活動を支援します。

   また、交流人口の拡大と地域経済活性化のため、スポーツイベントの支援や合宿等の誘致活動に取り組み、スポーツツーリズムを推進します。

   スポーツ施設の環境整備につきましては、総合会館大ホール大規模改修設計委託や陸上競技場整備工事および村松武道館のトイレ洋式化工事等を実施し、一年を通じて安全にスポーツ活動ができるよう、優先順位を考えながら施設の改修を行います。

   芸術文化の振興では、市民が主体的に活動できるよう、活動機会の充実に努めるとともに、優れた芸術文化に触れる鑑賞機会を提供します。

   図書館では、市民の知的好奇心を満たすため、魅力的な図書や各種資料の収集・整理・保存に努めるとともに、生涯を通して本に親しむことができるよう、乳幼児期から継続して読書習慣を育成するため、令和7年度から5年間を計画期間とする「第3次五泉市子ども読書活動推進計画」に基づき読書環境づくりを進めてまいります。また、村松地域において図書館から遠方に住む市民が気軽に本に触れることができるよう、移動図書館を運行し、図書の貸し出しを行うとともに、行政情報の提供により、市民と行政の距離を縮める取り組みを継続します。

   文化財の保護と利活用では、引き続き市内に現存する文化財等の保護・保存と啓発を行うとともに、保存団体の支援に努めてまいります。

(3)一人ひとりが活躍できるまちづくり

   高齢者の生きがい創出と生活支援の充実につきましては、高齢者が住み慣れた地域において、居宅での日常生活を安心して継続的に営むことができるよう、地域包括ケアシステムの深化を図るとともに、地域社会のなかで様々な活動に参加しやすい環境を整備し、人と人、人と社会がつながる多様な関係性のなかで、生きがいを持って暮らしていくことができるよう取り組みます。

   障がいのある人の自立と社会参加への支援につきましては、住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、令和6年度から3年間を計画期間とする「第7期五泉市障がい福祉計画」「第3期五泉市障がい児福祉計画」に基づき、障害福祉サービス等事業の推進を図るとともに、さまざまな事情からひきこもりの状態になっている人やその家族に対しても、必要な支援を届けられるよう、相談しやすい環境づくりに努めてまいります。

   また、市内の障害福祉事業所に対し、職員の資格取得や研修費等の経費を助成し、障害福祉人材の確保・定着を図ります。

2 信頼あふれる 安心のまち 【安心の泉】

(1)安心して子育てができるまちづくり

   令和7年度から5年間を計画期間とする「五泉市こども計画」に基づき、こどもたちが健やかに成長できる取り組みを推進するとともに、子育てに伴う喜びを実感できる社会環境の整備に努めます。また、国の「こどもまんなか応援サポーター」として、こどもや若者等の意見を取り入れながら、こどもをどまんなかに据えた施策を展開します。

   こどもワークショップ、アンケート調査結果や市民ニーズに応えるため、満4歳以上の未就学児も利用できる子育て支援センターを設けるとともに、こどものためのスペースとして整備された民間施設を借り受けて運営する、官民連携・協働のメリットを活かした新たなこどもの居場所づくりに取り組みます。

   子育て支援では、引き続き子育て世代包括支援センター「にこにこスクエア」を核とした相談体制により、妊娠・出産期から子育て期にわたり切れ目のない支援を行います。さらに、令和7年度中に保健センターの改修を行い、母子保健機能の子育て世代包括支援センターと児童福祉機能の子ども家庭総合支援拠点を一体的に運営する「こども家庭センター」を開設し、妊産婦や乳幼児の健康管理から支援が必要なこどもおよび家庭への対応まで、支援体制の強化を図ります。

   経済的支援としては、児童手当の給付や物価高騰の影響を受ける給食費の支援等を行い、子育て世帯の負担軽減を図ります。

   施設整備については、児童遊園である日枝公園のトイレ改築工事や、保育園設備の修繕・改修を計画的に進め、安全安心な保育環境の整備に努めます。

   公立保育園等の統廃合に向けた取り組みとしては、引き続き保育園等適正配置実施計画について保護者や地域への説明を行います。

(2)健康で安心して暮らせるまちづくり

   健康づくりにつきましては、令和6年度の重点テーマの一つとして「健康笑顔づくり」を推進してきましたが、五泉市健康増進計画「健康ごせん21(第3次前期)」に基づき、市民自らが生活習慣を見直し、健康づくりや健康管理ができるよう普及啓発に努めます。

   疾病予防につきましては、関係機関と連携し、健康診査や各種がん検診の受診率向上を目指します。

   口腔の健康づくりでは、「五泉市歯科保健計画第3次」に基づき、全ての年代において口腔の健康づくりの取り組みを推進します。

   自殺予防につきましては、ワンストップ相談会やこころの健康相談会、ゲートキーパー養成研修などを実施しております。令和7年度から5年間を計画期間とする「第2次五泉市自殺対策計画」に基づき、誰も自殺に追い込まれることがないよう、生きることの包括的な支援を推進します。

   食育につきましては、第4次五泉市食育推進計画で3つの重点目標を掲げ、その達成の扉を開く鍵を「13の鍵」と表現しています。全世代型の食育を推進し、食を通じ、生涯にわたり健康で豊かな生活を実現するため、引き続き食育を推進してまいります。

   高齢者福祉と介護保険の充実では、令和6年度からの「五泉市高齢者福祉計画・第9期介護保険事業計画」に基づき、介護保険事業を安定的に運営し、必要な介護サービスを安心して受けられるよう、サービス基盤の充実を図るとともに、その担い手となる人材の確保等を含めた基盤の整備に努めます。また、次期計画策定のための準備を進めてまいります。

   国民健康保険につきましては、被保険者が「自分の健康は自分で守る」という意識を持ち、自分の健康状態を把握し、病気等の早期発見・早期治療につなげることができるよう、健診の習慣化に取り組んでまいります。

   健診のきっかけづくりと習慣化を定着させるため、個人負担金を引き続き無料にするとともに、働き盛り世代の一部の被保険者に対する人間ドック費用助成の上限4万円を継続して実施します。

   また、令和5年度から引き続き実施している国保連合会の特定健診受診率向上支援事業を活用し、特定健診の未受診者に対してナッジ理論を用いた受診勧奨を行い、受診率の向上を目指します。

   後期高齢者医療につきましては、被保険者が健康で自立した生活を長く過ごせるように、引き続き人間ドックの受診費用に対する助成を行います。

   生活困窮者の相談支援につきましては、くらしの支援センターが引き続き支援を実施します。

(3)安全な生活環境を守るまちづくり

   生活環境の保全につきましては、気候変動による夏の猛暑への適応策として「涼みどころ」を設置しております。引き続き、公共施設に加え民間商業施設のご協力をいただきながら設置数を増やし、安全な生活環境を整えてまいります。

   また、地球温暖化防止に向けた取り組みとして進めてまいりましたJ-クレジット制度につきましては、認証委員会からの承認を得て制度を導入します。

   有害鳥獣対策では、総合窓口である有害鳥獣対策連絡センターからの情報発信に加え、引き続き、有害鳥獣捕獲の担い手確保や、野生鳥獣の移動経路や潜み場となる藪や放任果樹の刈り払いに対する支援を行い、鳥獣被害の未然防止に努めます。

   水道事業では、東部配水池の築造工事を行うとともに、地震など災害に強い施設整備を進め、安全で安心なおいしい水を安定して供給するため、老朽化した配水管の布設替工事を引き続き進めてまいります。

   交通安全の取り組みにつきましては、交通マナー向上の啓発活動や交通安全施設の整備と併せ、警察署、交通安全協会などの関係機関と連携を図りながら対策を進めます。

   防犯対策につきましては、警察など関係機関との連携や防犯カメラの活用により、犯罪の抑制に努めてまいります。また、町内会等が実施する防犯カメラの整備や防犯灯のLED化、さらに犯罪にあわれた方への支援を引き続き実施してまいります。

   消費者トラブル対策では、多様化・頻発化する特殊詐欺や通信販売のトラブルなどに対し、専門員による相談や解決に向けた助言、広報を活用した啓発などを行い、引き続き被害防止に努めます。

   冬期間の道路交通につきましては、機械除雪を主体に、県と連携を図り、地域の協力を得ながら安全で効率的に除雪を行います。

   また、町内会等が設置している市道の消雪施設の修繕に係る費用の一部を新たに助成します。

   雪寒地域道路整備では、三本木1丁目、三本木地内に消雪パイプを布設します。また、長柄町、新道、御徒士町の老朽化した消雪パイプを更新するとともに、村松泉町、城下2丁目地内の消雪井戸の修繕を行います。

(4)非常時に充分な対応ができるまちづくり

   消防防災施設整備では、消防救急デジタル無線設備を更新し通信機能の強化を図ります。また、消火栓、耐震性防火水槽の設置及び消防器具置場や小型動力ポンプ積載車等を更新整備し、各種災害から市民の安全、安心を守ります。

   火災予防対策では、住宅用火災警報器の設置促進及び維持管理について、五泉市建築組合や防火協力団体と連携協力し、継続事業として取り組んでまいります。

   救急業務では、救急件数が高止まりの中、市内外医療機関と連携強化を進めるとともに、ドクターヘリを有効利用し、救命率向上に努めます。

   さらに近年、全国的に頻発、激甚化する災害に対応するため、引き続き自主防災組織及び防災リーダーの養成・育成を図ります。加えて、関係団体等と連携し、地域での防災訓練を実施することで、地域の防災力の強化を推進します。

   浸水対策では、五泉地区の老朽化している雨水幹線の長寿命化工事を進めます。

   また、災害ハザードマップについて、従来の洪水、土砂災害に加え内水はん濫、地震、原子力災害なども盛り込み全面改訂します。

   さらに、基幹避難所に鍵ボックスを設置し、災害発生時に職員もしくは住民自らが速やかに避難所の鍵を開けられるよう改善します。

   災害発生時等の情報伝達につきましては、全ての市民へ迅速かつ確実に情報が伝達できるよう防災行政無線やLINE、あんしんメールなど複数の手段を用いて配信します。加えて、昨年度導入に向けた実証試験を行った戸別受信機を、携帯電話を所有していない高齢者や障がいのある方などを対象に無償貸与し、情報伝達手段の強化を図ります。

3 交流あふれる ふれあい豊かなまち 【ふれあいの泉】

(1)青少年を地域ぐるみで育むまちづくり

   関係機関と連携し、地域の未来を担う青少年が心身ともにたくましく成長できるよう社会全体で取り組むとともに、青少年育成センターの周知と相談体制の充実を図り、悩みを持つ青少年や保護者を支援してまいります。

   また、家庭教育学級研修会を開催し、教育の原点である家庭の教育力の向上を図り、心身ともに健康な子どもを育てることができるよう支援してまいります。

(2) 地域で支える福祉のまちづくり

   年々酷暑が進む気候変動に少しでも緩和となる生活を送っていただくよう、熱中症への対策として、住民税非課税世帯でエアコン設置のない高齢者の世帯や障がい者世帯等へエアコン購入費を助成します。

(3)多様な文化にふれあえるまちづくり

   国際化に向けた環境づくりでは、令和2年度以降休止していた五泉市国際交流協会の中学生海外派遣事業の再開など、国際交流団体の活動を支援しながら、多様な文化への理解を深め、交流を進めてまいります。

4 賑わいあふれる 活気あるまち 【活気の泉】

(1)活力ある商工業を育むまちづくり

   商業につきましては、関係団体が行う経営改善普及事業への支援をはじめ、マイホーム建設や住宅リフォーム、市内で新たに出店を希望する起業者への支援を引き続き行うとともに、新たに、創業に必要なスキルや知識を習得できる「創業塾」を開催し、事業の立上げから創業後のフォローアップまでを一貫して支援してまいります。

   工業では、絹織物業、ニット産業、木材製材業を引き続き支援するとともに、新たな五泉の特産品を生み出すため、市内の事業者同士がコラボレーションする商品開発を支援し、事業者の継続的な発展、地域経済の活性化を図るとともに、「Made in 五泉」の商品により、広く五泉市をPRしてまいります。

   金融対策では、中小商工事業者への円滑な資金運用と経営の安定化を図るため、各種制度資金や信用保証料の補給など、金融機関と連携しながら引き続き支援してまいります。

   また、五泉市への回遊につながるスタンプラリーを、合併20周年記念事業として拡大し、より多くの方から市内各店舗へ再来訪していただき、五泉ファンを獲得することで、交流人口の拡大につながるよう関係団体と連携して取り組んでまいります。

(2)魅力ある農林業を育むまちづくり

   農業は市の重要な基幹産業であり、魅力あるまちづくりの基本であります。

   五泉産米については、令和5年産の高温・渇水被害による歴史的な品質低下から、令和6年産においては猛暑の中でも一等米比率が80%を超え、V字回復を図ることができました。今後も関係機関と協力して品質向上を目指してまいります。

   農産物の振興では、育苗ハウスを利用した園芸品目の導入を対象としたモデル事業を継続いたします。また、春のチューリップまつり・花木まつり、秋のさといもまつり・農業まつりなどの各種イベントの開催を通して特産農作物のPRや販売促進活動を推進するとともに交流人口の拡大に取り組んでまいります。

   また、東公園のぼたん百種展示園について、「ぼたん園改修基本計画」に基づき、実施設計を行い、再整備事業を進めてまいります。

   2年目となる有機農業推進事業においては、今後の生産拡大など取組方針を定め、県内では3番目となる、オーガニックビレッジ宣言を行うとともに、栽培マニュアルを策定できるように検証を継続し、引き続き取組農業者の掘り起こしと生産性向上を図りながら有機農業の産地づくりを進めてまいります。

   担い手対策では、農業機械等の導入を支援する「強い農業経営づくり支援事業」において、スマート農業機械の導入支援を拡充するほか、新規就農者に対する資金や農業機械等の導入の支援を継続してまいります。また、小規模農家の経営継続を支援してきた「がんばる農家営農継続支援事業」は最終年度として実施いたします。

   鳥獣被害の防止対策では、追払い用花火の提供や電気柵設置の助成を実施するとともに、新たな捕獲檻を導入し猟友会や地域と連携を図りながら、被害軽減に努めてまいります。

   農業基盤の整備では、桑山川排水機場が完成いたします。圃場整備では、新関地区、若宮地区で区画整理工事が予定されるほか、五箇地区においても事業を推進してまいります。また、阿弥陀瀬地区、山谷地区、暮坪地区のため池等の整備を県営事業として推進してまいります。

   農業基盤の維持管理では、引き続き農村の有する多面的機能を維持・発揮するための地域の共同活動を支援してまいります。また、ため池廃止基本計画に基づき順次廃止工事を行い、集中豪雨などの災害に備えてまいります。令和7年度においては、繰越事業でのシュンガ入堤のほか、四十九沢堤の廃止工事を実施いたします。

   林業につきましては、林道哺土原線の門原トンネルの改修工事のほか、林道白山線などの改修を推進いたします。また、東京都葛飾区の森林環境譲与税を活用して市有林の整備を行い、森林の保全、地球温暖化防止を図る「都市交流による森林保全事業」を継続実施いたします。

   ふるさと応援寄附金につきましては、積極的な情報発信や受付サイトの見直し・拡充等により、3年連続で寄附額が前年度を上回ることができました。特に、令和6年度は1億7千万円を超え、過去最高額の寄附金をいただいたところであります。引き続き、返礼品の充実を図るとともに、五泉市の産業や観光資源を全国へ情報発信し、寄附額と交流人口・関係人口の増加につなげてまいります。

(3)地域の魅力を活かし高めるまちづくり

   観光振興につきましては、五泉市観光協会と連携し、豊かな自然・歴史文化・食・温泉など、魅力的な五泉市の情報発信の強化や各種イベントの開催に取り組んでまいります。

   また、エリアとしての魅力向上に向けて阿賀野川ライン観光協会の枠組みを活用したPR活動にも取り組んでまいります。

   インバウンドにつきましては、日本と親和性の高いアジア圏、特に台湾を中心に、引き続き、五泉市観光協会とともに取り組んでまいります。

   また、今後のインバウンドに対応するため、多言語対応が可能なAIインフォメーション端末を導入し、観光情報を提供するとともに、新たな観光資源として活用することで、賑わいの創出につながるよう、10年先を見据えた未来への投資を行ってまいります。

   日本さくら名所100選に選ばれている村松公園の美しい桜を未来に継承するため、樹勢回復事業に取り組むとともに、公園内の園路整備を引き続き行います。また、老朽化している村松観光開発会館につきまして、民間活力を導入した施設整備(Park-PFI)の可能性を確認するためのプレサウンディング調査を実施いたします。

   ラポルテ五泉につきましては、五泉市の文化や産業、観光の情報発信拠点並びにゲートウェイとして、指定管理者や関係機関と情報共有を図りながら、各種事業を実施し、交流人口の拡大と地域の活性化を図ってまいります。

   新たな雇用の創出と働く場の確保につきましては、企業誘致を専門とする産業政策監による企業訪問や誘致活動を継続的に行い、五泉市の魅力を発信するとともに、新たな企業の誘致に向けて取り組んでまいります。

   若者の定住、就職に向けた取り組みとしましては、雇用対策協議会と連携し、市内企業のPRや求人状況の情報提供などを行い、市内の高校の協力も得ながら地元への就職を促進します。

   また、新婚世帯の住宅費や引越費用を補助する結婚新生活支援事業や、ウェルカムファミリー住まいる事業、グランドファミリー住まいる事業に引き続き取り組み、新婚世帯や子育て世帯の転入を促すとともに、若者等の定住促進を図ってまいります。特に、グランドファミリー住まいる事業を拡充し、隣居住宅を対象にすることで、高齢者の介護や住宅の維持管理による空家対策などに寄与し、多世代家族が支え合って暮らすことのできるまちづくりを進めてまいります。

   Uターン・Iターンの促進としましては、県外に住む人たちが一定期間滞在し、働きながら地域住民との交流などを通じて地域の暮らしを体験できるふるさとワーキングホリデー事業を実施するほか、移住検討者から実際に五泉市での暮らしを体験していただく移住体験モデルツアーを実施し、移住者の拡大を図ります。

   また、地域おこし協力隊制度を活用し、ホームページやSNSを通じた市の情報発信を強化するほか、移住に関する相談等を専門的に行う移住コンシェルジュに引き続き取り組みます。

5 潤いあふれる 快適なまち 【快適の泉】

(1)一人ひとりが快適な生活環境を守るまちづくり

   ごみの減量化とリサイクルの推進につきましては、令和7年4月からの新たなごみの中間処理施設「クリーンセンターあがのがわ」の本格稼働にあわせて、昨年10月から試行的に始めましたごみ指定袋による燃えるごみ収集と、容器包装プラスチックごみの分別収集を本格実施し、ごみの減量化による二酸化炭素の排出削減とリサイクルを推進します。

(2)誰もが快適に暮らせるまちづくり

   道路整備としましては、7路線で道路改良事業を行い、7橋の橋梁改修工事を実施します。

   幹線道路の区画線修復等を引き続き推進し、通行の安全確保を図ります。

   また、県が実施する都市計画道路「白根安田線」の街路事業などにつきまして連携を図ってまいります。

   西公園においては、利便性の向上を図るため、公衆トイレの改築を行います。

   公共交通の環境整備では、ふれあいバスと乗合タクシーさくら号が市民の移動手段として使いやすい交通機関となるよう取り組んでまいります。

   また、村松地域と五泉中央病院を結ぶ「通院サポートタクシー」を引き続き実施するほか、深夜や早朝におけるタクシー利用についての需要を把握するための実証事業を行うとともに、ふれあいバスの時刻表を見直し、買い物などの市街地内移動の利便性向上を図ります。

   地震時において倒壊等の危険性が高い木造個人住宅の耐震性向上を図るため、改修時の補助の上限額を引き上げ、被害軽減の取り組みを進めてまいります。

   空き家等の対策では、所有者等に空き家の発生抑制や適正管理を働きかけるとともに、空き家バンクの利活用を促進し空き家等の有効活用に繋がるよう努めてまいります。

   下水道事業では、社会情勢や経営状況の変化等を踏まえ、平成29年3月に策定した「五泉市下水道事業経営戦略」を改定し、持続的かつ安定的に下水道サービスを提供するよう取り組んでまいります。

6 市民協働と信頼による自立したまち 【基本構想・基本計画の実現のために】

(1)市民と行政による協働のまちづくり

   市民、地域および行政が互いに持てる力を発揮して、協力しながら活動できるまちを目指し、町内会や市民団体などの活動を支援して、地域づくり活動の活性化を推進します。特に、子どもがまちづくりに参画する活動については支援期間を延長し、未来を担う人材づくりを進めてまいります。

   今年は戦後80年となる節目の年ですが、ロシアによるウクライナ侵攻は未だ終息しておらず、戦争のない世界が叫ばれています。平和と人権が尊重される社会の形成と、戦争の悲惨さや平和の尊さを後世に伝えるため、毎年8月6日に広島市で開催される平和記念式典に、中学生を派遣します。さらに「平和のつどい」を開催し、中学生が感じたことや、体験したこと、また戦争体験者等からの声を、広く市民の皆さまに伝える取り組みを進めてまいります。

(2)効率的・効果的に行政経営が行われているまちづくり

   五泉市では現在、多くの地方自治体が抱える人口減少・少子高齢社会に直面しておりますが、将来に向け持続可能なまちづくりを推進することは最も重要な課題であります。

   第2次五泉市総合計画の期間が令和8年度で終了することから、令和9年度から始まる第3次五泉市総合計画の策定に取り組んでまいります。

   また、人口減少による税収の減少やインフラ整備により、市の行財政基盤は厳しさを増しております。

   第4次行財政改革大綱に基づき、予算や人材など限りある行財政資源の有効活用を推進します。さらに、施設維持管理経費削減のため本庁舎5階と福祉会館の照明LED化を実施し、今後も計画的に市施設の照明LED化を進めます。また、証明書などの手数料等の納付について、窓口でのキャッシュレス決済を導入し、市民サービスの向上と業務の効率化を図るなど、五泉市DX推進方針に基づくデジタル化の推進により、効率的で質の高い行政運営を目指してまいります。

この記事に関するお問い合わせ先

五泉市役所 総務課

郵便番号959-1692
新潟県五泉市太田1094番地1
電話番号:0250-43-3911(代表) ファックス:0250-42-5151

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最終更新日:2025年02月26日